スキップしてメイン コンテンツに移動

三布告 1945年09月02日

 ひな型(原文と未照合、和訳のみ、原文なし、ひらがな化、一部新字体化)


布告第一号

連合国最高司令官総司令部

布告第一号

日本国国民に告く

本官は茲に連合国最高司令官として左の通り布告す

日本帝国政府の連合国軍に対する無条件降伏により日本国軍と連合国軍との間に長期に亘り行はれたる武力紛争は茲に終局を告けたり

日本国天皇、日本国政府及大本営の命に依り且つ其名に於て署名せられたる降伏文書の諸条項に基き本官の指揮下にある戦勝軍は本日を以て日本国の領土を占領せんとす

本官は連合国最高司令官として賦与せられたる権限に基き茲に日本国全領域並其の住民に対し軍事管理を設定し左の占領条件を布告す

第一条 行政、司法及立法の三権を含む日本帝国政府の一切の権能は爾今本官の権力下に行使せらるるものとす

第二条 一切の官公吏、名誉職及雇用員並に公共福祉及公衆衛生を含む各種公共施設及業務に従事する一切の有給及無給の役職員其の他必須業務に従事する一切の者は本官の命令に基き其の平素の職務及義務を引続き遂行し一切の記録及財産の保存及保全に任すへし

第三条 一切の私人は本官の命令及本官の委託に基き発せらるる一切の命令を速に遵守すへし占領軍に対する抵抗行為又は公共の安寧を紊すか如き一切の行為に出つる者は厳重に処罰せらるへし

第四条 日本国国民の人権、財産権及宗教上の信仰は之を尊重すへし日本国国民は本官の別段の命令なき限り其の日常の業務を継続すへし

第五条 軍事管理期間中は英語を以て一切の目的に使用せらるる公用語とす英文及日本文の間に解釈若は意義の分明ならさるものあるときは英文に従ふものとす

第六条 本布告及他の一切の公文並公表に使用せらるる「軍事管理」なる語の意義は「軍政」をも含むものとす

第七条 爾後の諸布告、軍命令、規則、告示、訓令、条例は本官に依り又は本官の委任に基き布告せらるへく日本国民に対する要求事項若は禁止事項を明示するものとす

一九四五年九月二日

横浜に於いて

連合国最高司令官

「アメリカ」合衆国陸軍元帥

ダグラス、マックアーサー


布告第二号

連合国最高司令官総司令部

布告第二号

日本国民に告く

本官は茲に連合国最高司令官として本官麾下の軍隊の安全確保並に占領地域に於ける公共の平和、秩序及安寧保持の為の規定を設くる目的を以て左の通布告す

降伏文書若は連合国最高司令官の権限に基き発せらるる一切の布告、命令若は指示の諸項に違犯し又は善良なる秩序を害し若は「アメリカ」合衆国若は其の連合国に属する人若は財産、生命、安全若は安寧を害する行為を為し又は公共の平和及秩序を攪乱し若は裁判を妨害するの目的を以て行動し又は故意に連合国に対し敵意ある行動を為す一切の私人は占領軍裁判所の判決に基き死刑若は当該裁判所の判決する其の他の刑に処せらるへし

一九四五年九月二日

横浜において

連合国最高司令官

「アメリカ」合衆国陸軍元帥

ダグラス、マックアーサー


布告第三号

連合国最高司令官総司令部

布告第三号

通貨

日本国民に告く

本官は茲に連合国最高司令官として左の通布告す

第一条

一、占領軍の発行する「B」の記号を付したる軍用補助通貨を以て一切の公私の円貨債務の支払を為し得る日本法貨とす

二、占領軍の発行する「B」の記号を付したる軍用補助通貨、日本銀行の発行する法定通貨並に日本政府発行紙幣及硬貨は凡ゆる点に於て同価値とし額面価格に依り相互に両替し得るものとす

第二条 日本軍用通貨

三、日本国政府及陸海軍の発行したる一切の軍用及占領地通貨は無効且つ無価値とし如何なる取引に於ても右通貨の受授を禁止す

第三条 通貨の輸出入禁止

四、通貨、硬貨、証券の輸出入を含む一切の対外金銭取引は之を禁止す但し本官の許可あるときは此の限りに非す

五、本州、北海道、四国、九州及近海相互間のものを除き金銭取引は総て之を対外取引と看做す

第四条 其他の通貨に関する規則

六、「アメリカ」合衆国及連合国の通貨並に他の一切の通貨は第一条に掲けられたるものを除き日本国に於ける法貨に非さるものとし右通貨の受授は之を禁止す但し本官の許可あるときはこの限りに非す

第五条 罰則

七、本布告の規定に違犯したる者は占領軍裁判所の有罪判決を俟ち当該裁判所の決定する刑に処せらるへし

右布告す

一九四五年九月二日

横浜において

連合国最高司令官

「アメリカ」合衆国陸軍元帥

ダグラス、マックアーサー

(Source:Wikisource)

コメント

このブログの人気の投稿

徴兵の詔(徴兵令詔書及ヒ徴兵告諭) 1872年12月28日

徴兵令詔書及び徴兵告諭(口語訳)  今回、全国募兵の件に付き、別紙の詔書の通り徴兵令が仰せ出され、その定めるところの条々、各々天皇の趣意を戴き、下々の者に至るまで遺漏なきように公布しなさい。全体として詳細は陸軍・海軍両省と打ち合わせをしなさい。この趣旨を通達する。  ただし、徴兵令および徴募期限については追って通達するべきものとする。 (別紙) 詔書の写し   私(明治天皇)が考えるに、往昔は郡県の制度により、全国の壮年の男子を募って、軍団を設置し、それによって国家を守ることは、もとより武士・農民の区別がなかった。中世以降、兵は武士に限られるようになり、兵農分離が始まって、ついに封建制度を形成するようになる。明治維新は、実に2千有余年来の一大変革であった。この際にあたり、海軍・陸軍の兵制もまた時節に従って、変更しないわけにはいかない。今日本の往昔の兵制に基づいて、海外各国の兵制を斟酌し、全国から兵を徴集する法律を定め、国家を守る基本を確立しようと思う。おまえたち、多くのあらゆる役人は手厚く、私(明治天皇)の意志を体して、広くこれを全国に説き聞かせなさい。 明治5年(壬申)11月28日  わが国古代の兵制では、国をあげて兵士とならなかったものはいなかった。有事の際は、天皇が元帥となり、青年壮年兵役に耐えられる者を募り、敵を征服すれば兵役を解き、帰郷すれば農工商人となった。もとより後世のように両刀を帯びて武士と称し、傍若無人で働かずに生活をし、甚だしい時には人を殺しても、お上が罪を問わないというようなことはなかった。  そもそも、神武天皇は珍彦を葛城の国造に任命し、以後軍団を設け衛士・防人の制度を始めて、神亀天平の時代に六府二鎮を設けて備えがなったのである。保元の乱・平治の乱以後、朝廷の軍規が緩み、軍事権は武士の手に落ち、国は封建制の時代となって、人は兵農分離とされた。さらに後世になって、朝廷の権威は失墜し、その弊害はあえていうべきものもなく甚だしいものとなった。  ところが、明治維新で諸藩が領土を朝廷に返還し、1871年(明治4)になって以前の郡県制に戻った。世襲で働かずに生活していた武士は、俸禄を減らし、刀剣を腰からはずすことを許し、士農工商の四民にようやく自由の権利を持たせようとしている。これは上下の身分差をなくし、人権を平等にしようとする方法で、とりもな...

日清修好条規 1871年09月13日

内容見直し点:口語訳中途 修好条規(口語訳、前文署名省略) 第一条 この条約締結のあとは、大日本国と大清国は弥和誼を敦うし、天地と共に窮まり無るべし。又両国に属したる邦土も、各礼を以て相待ち、すこしも侵越する事なく永久安全を得せしむべし。 第二条 両国好を通ぜし上は、必ず相関切す。若し他国より不公及び軽藐する事有る時、其知らせを為さば、何れも互に相助け、或は中に入り、程克く取扱い、友誼を敦くすべし。 第三条 両国の政事禁令各異なれば、其政事は己国自主の権に任すべし。彼此に於て何れも代謀干預して禁じたる事を、取り行わんと請い願う事を得ず。其禁令は互に相助け、各其商民に諭し、土人を誘惑し、聊違犯あるを許さず。 第四条 両国秉権大臣を差出し、其眷属随員を召具して京師に在留し、或は長く居留し、或は時々往来し、内地各処を通行する事を得べし。其入費は何れも自分より払うべし。其地面家宅を賃借して大臣等の公館と為し、並びに行李の往来及び飛脚を仕立書状を送る等の事は、何れも不都合がないように世話しなければならない。 第五条 両国の官位何れも定品有りといえども、職を授る事各同じからず。因彼此の職掌相当する者は、応接及び交通とも均く対待の礼を用ゆ。職卑き者と上官と相見るには客礼を行い、公務を辨ずるに付ては、職掌相当の官へ照会す。其上官へ転申し直達する事を得ず。又双方礼式の出会には、各官位の名帖を用う。凡両国より差出したる官員初て任所に到着せば、印証ある書付を出し見せ、仮冒なき様の防ぎをなすべし。 第六条 今後両国を往復する公文について、清国は漢文を用い、日本国は日本文を用いて漢訳文を副えることとする。あるいはただ漢文のみを用い、その記載に従うものとする。 (これ以下まだ) 第七条 両国好みを通ぜし上は、海岸の各港に於て彼此し共に場所を指定め、商民の往来貿易を許すべし。猶別に通商章程を立て、両国の商民に永遠遵守せしむべし。 第八条 両国の開港場には、彼此何れも理事官を差置き、自国商民の取締をなすべし。凡家財、産業、公事、訴訟に干係せし事件は、都て其裁判に帰し、何れも自国の律例を按して糾辨すべし。両国商民相互の訴訟には、何れも願書体を用う。理事官は先ず理解を加え、成丈け訴訟に及ばざる様にすべし。其儀能わざる時は、地方官に掛合い双方出会し公平に裁断すべし。尤盗賊欠落等の事件は、両国の地方官より...

下関条約 1895年04月17日

下関条約(口語訳、前文署名省略)  第一条 清国は朝鮮国の完全無欠なる独立自主の国であることを確認する。よって右独立自主を損害すべき朝鮮国より清国に対する貢献典礼等は将来全くこれを廃止する。  第二条 清国は左記の土地の主権並びに当該地方にある城塞、兵器製造所及び官有物を永遠に日本国に割譲する。  一 左の境界内にある奉天省南部の地    鴨緑江口より該江を遡り、安平河口に至り該河口より鳳凰城海城営口にわたり遼河口に至る折線以南の地、併せて前記の各城市を包含する。そして遼河を以って界とするところは該河の中央を以って境界とすることとする。    遼東湾東岸及び黄海北岸にあって奉天省に属する諸島嶼  二 台湾全島及びその付属諸島嶼  三 澎湖列島、即ち英国「グリニッジ」東経百十九度から百二十度まで及び北緯二十三度から二十四度までの間にある諸島嶼  第三条 前条に掲載し付属地図に示すところの境界線は、本条約批准交換後直ちに日清両国より各二名以上の境界画定委員を任命し、実地について確定するところあるべきものとする。そしてもし本条約に掲記するところの境界にして地形上又は施政上の点につき完全にならない場合には、当該境界画定委員はこれを更正することに任ずる。  第四条 清国は軍費賠償金として、庫平銀2憶両を日本国に支払うべきことを約する。右金額は都合8回に分け、初回及び2回には毎回5千万両を支払う。そして初回の払込は本条約批准交換後6か月以内に、次回の払込は本条約批准交換後12か月以内において行う。残りの金額は6箇年賦に分け、その1次は本条約批准交換後2年以内に、2次は本条約批准交換後3年以内に、3次は本条約批准交換後4年以内に、4次は本条約批准交換後5年以内に、5次は本条約批准交換後6年以内に、6次は本条約批准交換後7年以内に支払う。また、初回払込期日より以後未だ払込を終了しない額に対しては、毎年5%の利子を支払うべきものとする。 但し、清国は何時でも当該賠償金の全額あるいはその一部を前もって一時に支払うことができる。本条約批准交換後3年以内に当該賠償金の総額を完済するときは、すべての利子を免除する。もし2年半若しくは更に短期の利子を払い込んだときは、これを元金に編入する。  第五条 日本国へ割譲された地方の住民にして、割譲された地方の外に住居したいと希望する者には自由にその所...