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日本銀行定款 1882年06月27日

 日本銀行定款(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり)   日本銀行定款  第一章 日本銀行組織の事    第一条 日本銀行は有限責任とし本行の負債弁償の為め株主の負担すへき義務は株金に止るものとす    第二条 日本銀行は本店を東京に置き各府県の首邑其他要用なる地方に支店出張所を設置し又は他の銀行と「コルレスポンダンス」を締約するを得へし但支店出張所を設置し又は他の銀行と「コルレスポンダンス」を締約するときは其事由を大蔵卿に具状して其允許を受くへし又大蔵省に於て支店出張所を要用なりとするときは銀行に命して之を設置せしむることあるへし    第三条 支店及ひ出張所を設置し又は他の銀行と「コルレスポンダンス」を締約するの規則は銀行の重役に於て決議し大蔵卿の認可を受くへし    第四条 日本銀行の営業年限は条例第三条に拠り明治年月日より満三十ヶ年とす但株主総会に於て多数の同意を以て営業を継続せんとするときは其延期を出願し更に政府の免許を受く可し    第五条 日本銀行の実際報告に於て資本金半額以上を損失せし旨を証明するときは鎖店する者とす 前項の場合を除くの外期限内に鎖店せんとするときは株主総会の出席員四分の三以上にして総株半教以上を所有する者の決議を経て政府の允許を得へし    第六条 日本銀行は期内と満期とを問はす前条の場合に在て鎖居するときは株主総会に於て鎖店処分人を選定し其権限職制を定めて政府の認可を受くへし  第二章 資本金及ひ積立金の事    第七条 日本銀行の資本金は一千万円と定め之を五万株に分ち一株二百円とす    第八条 日本銀行の資本全半額迄は政府に於て引受け之か株主たるを得へし    第九条 資本金総額五分の一即ち二百万円(一株に付四十円の割)は必す開業五日前迄に入金すへし    第十条 営業上に於て損失を生し資本現入金額の内幾分を減少したるときは其事由を審明し資本入全残額より其欠額に充るまての全額を追募すへし    第十一条 事業の伸張に由り資本入金の増加を要する時は之を資本入金残額より追募すへし    第十二条 前第十条第十一条に拠り資本金を追募する時は重役集会に於て其日限を定め新聞紙を以て広告すへし若し株主此日限に入金せさる時は過怠全として追募金十分の一を増納せしむへし若し又二ヶ月を経て猶入金せさるときは其株券を売払ひ其代金より追募...

愛国社再興趣意書 1878年04月18日

 愛国社再興趣意書(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり)    愛國社再興趣意書 人類相■■国を建つるは各其身を愛する所以にして其権利を保全し其幸福を享有せんか為め也蓋し人との愛身の情あるは本と天性の然らしむる所にして能く其身を護る所以也然りと雖とも人の能く真に権利を鞏固にし幸福を維持して安全なることを得る所以は国家あるが為め也夫れ国家の安危は実に一人の安危に関す故に一国安けれは一人亦た安きことを得るも一国危ければ一人以て安きこと能はす嗚呼愛身愛国は豈に二致あらんや人真に其身を愛するを知る亦た当に其国を愛するを知るへし然らは則民として愛国の心あるは是已むへからさる所にして能く其国を護る所以也若し夫人との其身を愛することを知らざれば自ら其身を害し民として其国を愛することを知らざれは自ら其国に災し竟に彼の権利幸福をも棄擲するに至らんとす豈に悲しむへきに非ずや是を以て我輩会て愛国社を創立し広く各県同志の人を会して国家公其の益を図りき唯た他に一個の事故を生し半途にして停止せり豈に初めより其本意を変するに在らんや故に今之を再興し本社を大坂に設け広く同志を結合し以て愛国の旨義を拡充せんと欲す冀くは有志の諸君幸に合和協同せられんことを故に今猶ほ再興の趣意を詳記して左に示す 夫人の世に在るや互に相交際し相親愛せずんば以て畢生の康福を全ふする能はさるなり夫れ親子兄弟和楽して而して一家の康福を全ふすることを得る所以のものは其互に交際し以て相親愛することあれはなり老幼男女相救ひ以て一郷の康福を全ふすることを得る所以のものは其互に交際し以て相親愛することあれはなり故に国民たる者緩急相助け以て一国の康福を全ふせんと欲せは又宜く互に交際し以て相親愛せざるへからず蓋し交際親愛は人の情性にして家族郷党の間に行はるヽものなれば又邦国の間に行はれざるを得ず畢竟邦国は此情性に基て成立するものなれは国民相互に交親し各々其方向を一にし以て全国一致の体裁を成さヽるへからず若し然らずんは之を真正の邦国と称すへからざるなり 今夫れ我邦古来の一大改革に際し封建を廃して郡県と為し大に旧規古制を廃棄すと雖之に代ふるの規制未た完備せす封建の世に当てや諸侯各々藩屏を搆へ交親の其間に行はるヽ最も厚く人各々方向の帰着する所を知り一小邦国の体裁を成せしと雖とも廃藩置県となるに及んて藩屏の結合解散し人々其方向を失ひ民心...

戸籍法 1871年05月23日

 戸籍法(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり、一部省略、表省略) 四年四月五日 戶籍法ヲ制定ス 今般府藩縣一般戸籍の法別紙之通改正被 仰出候條管内普く布告致し可申事 戸籍検査綱製は来申年二月一日より以後の事に候へも右に関係する諸般の事は今より処置致す可く尤三都府及各開港場は人民輻湊の地にて取締向速に不相立候ては難相成に付送籍入籍并旅行寄留の者へ鑑札渡方寄留表取調方等当当六月二十九日より後るべからさる事  伹不審の廉は氏部省へ可承合事 右之通被 仰出候事 人生始終を詳にするは切要の事務に候故に自今民天然を以て終り候者又は非命に死し候者等埋葬の処に於て其時々其由は記録し名前書員数とも■歳十一月中其管轄庁又は支配所へ差出させ十二月中弁官へ可差出候事 右之通管内社寺へ可触達候事  別紙 戸数人員を詳くにして猥りならざらしむるは政務の最も先し重する所なり夫れ全国人民の保護は大政の本務なること素よりいふを待たす然るに其保護すべき人民を詳にせす何を以て其保護すべきことを施すを得んやこれ政府戸籍を詳にせざるへからさる儀なり又人民の各安康を得て其生を遂る所以のものは政府保護の庇陰によらさるはとしされは其籍に逃れ其数に漏るヽものは其保護を受けさる理にて自ら国民の外たるに近し此れ人民戸籍を納めさるを得さるの儀なり中古以来各方民治趣を異にせしより僅に東西を隔つれは忽ち情態を殊にし聊か遠近あれは即ち志行を同うせす隨て戸籍の法も終に錯雑の弊を免れす或は此籍を逃れ或は彼籍を欺き去就心に任せ往来現によらす沿襲の習人々自ら度外に附するに至る故に今般全国総体の戸籍法を定めらるヽを以て普く上下の通義に弁へ宜く粗略のことなかるべし  第一則 戸籍旧習の錯雑ある所以は族属を分つて之を編製し地に就て之を収めさるを以て遺漏の事ありといへも之を検査するの便を得さるによれり故に此度編製の法臣民一般華族上族卒司官僧侶平民迄を云以下唯之其住居の地に就て之を収め専ら遣すなきを旨とす故に各地方土地の便宜に随ひ予し区画にさため毎区戸長并に副を置き長并副をして其区内の戸数人員生死出入等を詳にする事を掌らしむへし  第二則 戸長は必す長と副とに限るへからす時宜により長副数名あるも妨けなしとす 但戸長の務は是迄各処に於て荘屋名主年寄触頭と唱えもの等に掌らしむるも又は別人を用ゆるも妨けなし  第三則 凡そ区画を定むる譬は...

刑法 1880年07月17日

 刑法(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり) 十三年七月十七日 第三十六号 刑法別冊の通改定候条此旨布告候事 但実際施行の期日は追て布告すへき事 刑法目録 第一編 総則  第一章 法例  第二章 刑例   第一節 刑名   第二節 主刑処分   第三節 附加刑処分   第四節 徴償処分   第五節 刑期計算   第六節 仮出獄   第七節 期満免除   第八節 後権  第三章 加減例  第四章 不論罪及ひ減軽   第一節 不論罪及ひ宥恕減軽   第二節 自首減軽   第三節 酌量減軽  第五章 再犯加重  第六章 加減順序  第七章 数罪倶発  第八章 数人共犯   第一節 正犯   第二節 従犯  第九章 未遂犯罪  第十章 親属例 第二編 公益に関する重罪軽罪  第一章 皇室に対する罪  第二章 国事に関する罪   第一節 内乱に関する罪   第二節 外患に関する罪  第三章 静謐を害する罪   第一節 兇徒聚衆の罪   第二節 官吏の職務を行ふを妨害する罪   第三節 囚徒逃走の罪及ひ軍人を蔵匿する罪   第四節 附加刑の執行を遁るヽ罪   第五節 私に軍用の銃砲弾薬を製造し及ひ所有する罪   第六節 往来通信を妨害する罪   第七節 人の住所を侵す罪   第八節 官の封印を破棄する罪   第九節 公務を行ふを拒む罪  第四章 一般の信用を害する罪   第一節 貨幣を偽造する罪   第二節 官印を偽造する罪   第三節 官の文書を偽造する罪   第四節 私印私書を偽造する罪   第五節 免状鑑札及ひ疾病証書を偽造する罪   第六節 偽証の罪   第七節 度量衡を偽造する罪   第八節 身分を詐称する罪   第九節 公選の投票を偽造する罪  第五章 一般の健康を害する罪   第一節 阿片烟に関する罪   第二節 飲料の浄水を汚穢する罪   第三節 伝染病予防規則に関する罪   第四節 危害品及ひ健康を害す可き物品製造の規則に関する罪   第五節 健康を害す可き飲食物及ひ薬剤を販売する罪   第六節 私に医業を為す罪  第六章 風俗を害する軍  第七章 死屍を毀棄し及ひ墳墓を発掘する罪  第八章 商業及ひ農工の業を妨害する罪  第九章 官吏涜職の罪   第一節 官吏公益を害する罪   第二節 官吏人民に対する罪   第三節 官吏財産に対する罪 第三編 ...

徴兵規則 1871年01月03日

 徴兵規則(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり、図表省略) 三年十一月十三日 徴兵規則を定め府藩県に課し封土に応し兵員を大阪出張兵部省に出さしむ   兵部省へ達 徴兵之儀別冊之通府藩県へ御達相成候条為心得相達候事兵部■官  府藩県へ達 徴兵之儀別紙之通被仰出候間此㫖相達候事  別紙 兵制之儀先般先つ石高に応し定員被仰出候処兵事は䕶国之急務皇威を発揮する之基礎に付宇内古今之沿革得失を御洞察被為在前途兵制一変全国募兵之御目的に候処即今先つ左の規則を以て微募被仰出候間来る未の正月より順次を以て各道府藩県士族卒庶人に不拘身体強壮にして兵卒の任に堪へき者を撰み一万石に五人つヽ大坂出張兵部省へ可差出候事誌  但従前之常備は勿論各地方緩急応変之守備と可相心得事 徴兵規則   第一条 兵卒年齢二十より三十を限り身材強幹筋骨壮健長■五尺以上にして兵役に堪ゆべき者を撰挙すへき事 但医官の検査を受け合格せさる者兵後に服するを許さす   第二条 一家の主人又は一子にして老父母ある者或は不具の父母をし者等選挙す可からさる事   第三条 服役先つ四年を以て期限とす役を終へ帰郷する者には在役中の級階に応し賑恤金を賜与すべし期限中私の故を以て帰郷願ふべからさる事 但四年の服役終る後帰郷を欲せす再役を乞ふ者は之を許す   第四条 在役中役仕の故を以て傷残等にて終身不具と相成候者には扶助金を賜ふ可き事   第五条 私食給料等総て省より賜与すべし各地方より大阪迄差出候費用は其地方官より相弁すべし免役の節路費は省より可差遣事   第六条 検査に依り服役相成難き者有之節は再撰代人差出すべき事 但此服役の路費は地方官より弁す可き事   第七条 始て営所に来る費用の外は一切地方官より給与す可からさる事   第八条 地方官庁にて撰挙之上左之通送り状を本人に附し大阪出張兵部省へ可差出事 但し地方官員召連れ罷出候儀其便宜に従す (送り状様式省略) (Source:国立公文書館 徴兵規則ヲ定メ府藩県ニ課シ封土ニ応シ兵員ヲ大坂出張兵部省ニ出サシム A15070856200)

工場払下げ概則 1880年11月05日

 工場払下げ概則(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり) 十三年十一月五日 内務省  工部省 大蔵省  開拓使へ達 工業勧誘の為を政府に於て設置したる諸工場は其組織整備して当初目笑の事業漸く挙かるに従ひ官庁の所有を解きて之を人民の営業に帰すへきものに付別紙概則に準拠し其省使所管諸工場漸次払下けの處分に及ふへし此旨相達候事  工塲拂下ケ概則   第一条 左の条件に適応し且之を承認する者は詮議の上工場の一ヶ所若くは数ヶ所を払下くることを得へし 一 数人合資の会社若くは一人にて必要の資本金を出すの力ある事 二 各工場営業資本金は必す払下けの際一時に上納し且奐業費は該工場の種類営業の難易等を斟酌し年賦上納の事 三 奐業費完納に至る迄は該工場の建物諸機械は政府へ対して抵当と為す事 四 奐業費完納に至る迄は該工場の会計は政府より特に命すへき監督員の監督を受け其承認を受くるにあらされは該工場の資産に関する負債を起し若くは権利を放棄すること能はさる事   第二条 一ヶ所若くは数ヶ所の工場を払下んとする時は■令既に一会社若くは一個人の請願人ありも此概則の㫖趣に遵ひ払下け約条の要領を挙示して広く公告し予定の期限に至り他の請願人の有無を明かにし若し他の請願人あるいは共に払下け約条按を取纏の所管の省使長官の意見を具して太政官に稟議すへし   第三条 前条に依り工場払下けの稟議あるときは太政官に於ては臨時委員を命して之を審議せしめたる上可否の裁决を下すへし   第四条 工場の製造品に依りては毎歳各宮庁所要の量数を概計し若干の物品購求の予約を為すことを得へし   会計部議案  正貨の収支を均する事及ひ各庁経費減少の御達有之候に付ては過般上申及置候官工場払下けの儀に付別紙の通内務工部大蔵の三省及ひ開拓使へ御達相成可然哉仰高裁候也十三年九月 (Source:国立公文書館 工場払下ケ概則 A24101730300)

極東国際軍事裁判所手続規程 1946年04月25日

 極東国際軍事裁判所手続規程(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり)     極東國際軍事裁判所手續規程 一九四六年一月十九日附連合国最高司令官の発したる特別宣言竝に同日附裁判所条例及其の改正条項に基き設置せられたる極東国際軍事裁判所(以下之を裁判所と称す)の手続規程は同条例第七条の規定に従ひ本一九四六年四月二十五日本裁判所玆に之を公布す 第一条 被告人に対する通知 イ、収容中の各被告人に対しては証拠調開始の日より少くとも十四日前に被告人の理解する国語に翻訳せられたる左記書類の謄本を交付するを要す (1)起訴状 (2)極東国際軍事裁判所条例 (3)起訴状に添附せられたる其の他の書類 ロ、未収容の被告人に対しては起訴ありたる事実竝に前項に掲ぐる文書の交付を受くる権利ある旨を裁判所の定むる形式及び方法に依り通告するを要す ハ、公判廷に於て弁護をなす弁護人は被告人一人に付一人を超ゆることを得ず但し特に裁判所の許可を受けたる場合は此の限に在らず 第二条 追加書類の送達 イ、証拠調開始前首席検察  官か起訴状を訂正又は補足したるときは之を裁判所に提出するを要す右訂正又は補足に附属する書類に付亦同し、収容中の被告人に対しては被告人の理解する国語に翻訳せられたる右書類の謄本を交付するを要す、未収容の被告人に対しては第一条(ロ)項所定の通告を為すを要す ロ、書記長に対し申請ありたるとき起訴状関係書類にして首席検察官の提示し得べきものは被告人の理解する国語に翻訳し其の謄本を被告人に交付し右書類にして首席検察官の提示し得さるものは其の謄本の閲覧を許容せらるへし 第三条 公判廷の秩序維持 条例第十二条の所定に従ひ且同条所定の懲戒権に基き裁判所は裁判長に依り法廷に於ける秩序の維持に任す被告人又は其他の者裁判所の命令を遵守せす若は裁判所の威信を損傷する行為ありたるときは裁判所の公判より除斥せらるることあるへし 第四条 証人 イ、証人は裁判所に於て証言を為すに先立ち自国の慣習に従ひ宣誓、宣言又は誓言を為すを要す ロ、証人は証言を為すときの外出廷するを得す但し裁判所の許可したる場合は此の限に在らす裁判長は必要に応じ証人か証言を為すに先立ち相互に協議すへからさる旨命することを得 第五条 裁判所の証拠調開始前に為されたる申請及申立竝に公判中の裁定 イ、裁判所の証拠調開始に先立ち裁判所に対し...

大東亜共栄圏確立に伴い価格形成上採るべき万策 1942年11月04日

 大東亜共栄圏確立に伴い価格形成上採るべき万策(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり) 大東亞共栄圈確立ニ伴ヒ價格形成上採ルベキ万策                     一七、一一、四 皇国の物価政策は支那事変勃発以来低物価堅持の基調の下に中央物価委員会決定の「初価統制大綱」に基き国際物価水準に照応し輸出増進を可能ならしむることを目標とし施策し来りたるも昭和十四年十月第二次欧州大戦の勃発に伴ふ諸般の情勢の変化に即応し政府は価格竝に其の構成要素の停止を眼目とする価格等統制令其の他の法令を公布し爾来極力当時の物価水準の維持を目途とし自主的物価の建設に邁進し来りたるは蓋し機宜に適したるものなり、然れども其の間に在りても皇国経済の実情は皇国物価の国際物価よりの完全なる離脱を許さす自主的物価の建設は絶えず阻碍されつつありたるも昭和十六年七月米英等の対日資産凍結更には大東亜戦争の勃発に因り米兵等との連繋は完全に遮断され茲に大東亜共栄圏を一丸とする自足時給経済の発足を見るに至れり、依つて政府は斯る情勢に即応する価格形成万策及之に関連する万策を樹立実施して自主的物価を建設し以て大東亜戦争遂行力の急速なる増強を図ると共に大東亜共営圏の恒久的建設を促進すること肝要なり 而して其の万策左記の如し        記 第一 方針 一、大東亜兵栄圏に於ける物価政策は囊に大東亜建設審議会に於て審議決定されたる大東亜金融財政及交易基本万策に依れば (一) 大東亜を通ずる生産の増強、物資の交流、労務の調達を円滑ならしめ且大東亜経済建設に関する各地域の負担を公正ならしむるものとし (二) 之か統制に付ては各地域の実情民度に応ぜしむるに在り 二、 而して右に基き差当り採るべき万策は (一) 皇国に於ては支那事変勃発以来の低物価堅持の方針を持続しつつ戦時の生産増強の要請に応じ之を最高度に可能ならしむべき価格形政万策を確立すると共に物価に関連ある財政、金融、産業、運輸、労務等各方面の施策に低物価堅持の方針に指向せしめ (二) 圏内各地域に於ては皇国の低物価堅持の方針に照応しつつ各地域の産業事情、民度等を勘案したる物価政策を樹立し以て戦争遂行上緊要なる物資の生産増強、物資交流の円滑化竝に各地域民生の安定を図り (三) 皇国と圈内各地域及各地域相互間の価格差を調整する為大東亜を通ずる交易竝に価格調...

本裁判所の管轄権に関する申立に対するコミンズ・カー氏の回答 1946年04月29日

 本裁判所の管轄権に関する申立に対するコミンズ・カー氏の回答(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり)   本裁判所ノ管轄権ニ關スル申立ニ對スルコミンズ・カー氏ノ囘答  本申立は本裁判所の管轄権の全部を攻撃せむことを意味するものにあらず然れとも実際は本件起訴状の或訴因を削除せむとするの企画にして且本裁判所条令の或部分に対する攻撃なり右は全く「ポツダム」宣言及降伏文書の或辞句を狭義に解せむとする企図に起因するものなり右は此の基礎に於て至極容易に処理し得るものなり然れとも吾人は此の方式の近接に対し二の反対説を挙示せむとす  其の一は本裁判所設立の特別宣言の第一条第一項に見るか如く戦争犯罪人を裁判に附することの連合国国家の権利は「ポツダム」宣言の諸条項並に之に合体せる爾余の文書に対する日本政府の降伏文書に依る同意にのみ基くものにあらさるなり之に反して如何なる国家若くは国家群も条約に依り自ら其の権利を禁したるにあらさる限り戦争犯罪人を機会を有するときは何時にても亦何処にても裁判に附することの固有の権利を有す 此の原則は従来屢打立てられ一九三一年出版のストウエル氏の国際法五百九十七乃至五百九十八頁の左記章句の中に遺憾なく要約せられあるなり 「総合に■会せる諸国家は国際法の総ての権利を有するものにして夫は恰も往昔各族の集会か立法、司法、行政の全権を有したるか如きものなり一般的且正則的には個人の処罰は夙に唱へられし如く犯罪人の国家に委ねらるるものにして其の国家の懈怠若くは法の適用に失敗あるときは代りて行為を為す国家は其の場合同様の刑罰規定を適用するものなり然しなから国際社会を諸国家の平和に対する処罰せられさる犯罪の不名誉及危険より保護することを必要とする異常なる場合に於ては会議の参加国は事後に於て犯罪を定義し裁判所を構成し且裁判への服従を強制することを得へし然れとも斯の如き手続に於ては国際法は各個人に対し最少限度の安全を保障し且彼は法の正当なる手続を享有することなくしては審理せられ有罪の判決を受け又刑罰を受くることなきことを要するものなることを常に想起すへきなり」  第二の反対説は「ポツダム」宣言は連合国の意向に関して或条件を宣言書の形式に於て記載したりと雖も夫は第十三項に於て日本の全武裝兵力の無条件降伏を要求することを以て終れり  一九四五年八月十日瑞西国代理公使に依り...

南支方面に於ける米国勢力の浸潤 1933年08月24日

 南支方面に於ける米国勢力の浸潤(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり、図省略) 昭和八年八月二十四日 支那時局報 第四十四號 南支方面ニ於ケル米國勢力ノ浸潤          参謀本部      目次 第一、 緒言 第二、 南京政府を通し航空勢力扶植の状況 第三、 米国系航空会社の南支発展 第四、 米支直通無線通信権問題 第五、 広東に於ける米国の策動 第六、 福建に於ける米国の策動 第七、 結言 附図  南支方面米国勢力侵入状況要図    第一、緒言 満洲事更発生以来我国朝野の関心は主として満蒙乃至北支方面に指向せらんありしか此間南支方面に在りては列強時に米国勢力浸潤の状顕著なるものあり 就中最も注目すヘきは米国航空勢力の進入なりとす即ち上海事件の苦杯に懲りたる支那官民の間に昨夏以来頓に抬頭し来れる航空救国運動は南支方面に於て最も熾烈を極めありしか適彼等の抱懐せる米国迎合主義乃王依米制日思想と相俟て茲に米国航空勢力南支進出の機運を激成し延いては一般軍事的、政治的竝経済的勢力の侵入を招来するに至り今や長江沿岸を始め浙江、福建、広東等南支沿海の諸要地に牢手抜くヘからさる勢力を扶植せんとしつヽあり加之最近福建沿岸に米国海空軍根拠地設定説伝ヘられ又米機に依る上海、香港、馬尼刺間試験飛行成功の情報あり斯くして南支方面に於ける米国の活動日と共に愈〻繁からんとし其動向は今や我か対支政策竝国防上軽視すヘからさるに至れり 依て前号時局報との重複をも厭はす左に其梗概を記述せんとす    第二、南京政府を通し航空勢力扶植の情况 一、中央空軍に対する米国勢力の確立 従来支那空軍は使用飛行機飛行士の技術等に於て著して不統一の弊を有せんか昨年末頃か改造の第一着手として一先つ部隊数を三機宛の三隊に縮編し之より生したる余力を挙けて悉く杭州飛行学校に集中し此処に於て米国教官指導の下に飛行士の統一教育を行ふことに定められ爾来該地に於ては退役米国航空兵大佐「ゼー、エッチ、ジョネット」を総顧問とし外に米人教官技師等十五名ありて校内の実権を掌握しあり(独人教官は昨秋飛行将校の抗州飛行学校副校長毛邦初打倒運動に連坐し辞職せしめられたり)又各航空隊は南京、漢口、南昌に配置せをれ近き将来に於て完備せらるヘき一隊七機(中央空軍の拡張計画は七機七隊、七団―計三百五十機と称せらる)の新鋭機は全部米機を以て...