極東国際軍事裁判記録 起訴状附属書C(ひらがな化、一部新字体化) 附属書C 日本の違反せる公式保証にして第一類の一部をなせるものヽ表 一、千九百三十一年(昭和六年)九月二十五日、日本は満洲に何等領土的企図を有せすとの保証 二、千九百三十一年(昭和六年)十一月二十五日、日本軍の錦州進撃の報は事実無根なりとの保証 三、千九百三十一年(昭和六年)十二月二十二日、日本は中華民国の主権を承認し又門戸開放政策を維持すべしとの保証 四、千九百三十三年(昭和八年)一月五日、日本は中華民国長域以南に領土的野心を有せずとの保証 五、千九百三十四年(昭和九年)四月二十五日、日本は中華民国に於て特殊権益を求め、 中華民国の領土的及び行政的保全を侵害し、又は中華民国と他国間の善意なる貿易に支障を来たすが如き意図は一切有せずとの保証 六、千九百三十七年(昭和十二年)八月十五日、日本は中華民国に対し領土的企図を懷かず又中華民国に於ける外国の権益を保護するに努力を含まざるべしとの保証 七、千九百三十七年(昭和十二年)九月、日本は北支に於て平和的意図を有し領土的企図を有せずとの保証 八、千九百三十九年(昭和十四年)二月十七日、日本は中華民国に於て領土的企図を有せず又占領は軍事的必要を超ゆることなかるべしとの保証 九、千九百三十九年(昭和十四年)八月二十六日、日本は防共協定の下に独伊両国と尚一層緊密なる関係を結ぶが如き交渉は今後一切之を為さざることに決定せりとの保証 十、千九百四十年(昭和十五年)四月十五日、日本は蘭領東印度の現状維持を希望すとの保証 十一、千九百四十年(昭和十五年)五月十六日、日本は蘭領東印度攻擊の計画又は意図を有せずとの保証 十二、千九百四十一年(昭和十六年)三月二十四日日本は如何なる事情の下にも、亜米利加合衆国、大不列顛国並に蘭領東印度を攻撃することなかるべしとの保証 十三、千九百四十一年(昭和十六年)七月八日、日本は現在迄「ソビエツト」社会主義共和国連邦との戦争の可能性を考慮せることなしとの保証 十四、千九百四十一年(昭和十六年)七月十日、日本は仏領印度支那に対する行動を何等企図せずとの保証 十五、千九百四十一年(昭和十六年)十二月五日、仏領印度支那に於ける軍隊移動は予防的措置なりとの保証 (Source:国立公文書館 A08071274100)
極東国際軍事裁判記録 起訴状附属書B(ひらがな化、一部新字体化) 附属書B 日本の侵犯せし条約条項にして第一類及び第二類に編入せられたるものヽ表 国際紛争の平和的解決の為めの条約 千八百九十九年(明治三十二年)七月二十九日海牙に於て調印 本条約は日本及び本起訴状に依り提訴せる各国に依り玆には重要ならざる点に付き若干の留保を附して調印及び批准せられたるものなり 一、第一条 「列国間の関係に於て兵力に訴ふることを成るべく制止せむが為記名国は国際紛議を平和に処理することに其全力を竭さむことを約定す」 二、第二条 「記名国は重大なる意見の衝突又は紛争を生したる場合には兵力に訴ふるに先ち事情の許す限り其交親国中の一国若は数国に周旋又は居中調停を依頼することを約定す」 国際紛争の平和的解決の為めの条約 千九百七年(明治四十年)十月十八日海牙に於て調印 本条約は日本並に本起訴状に依り提訴せる各国中英帝国並に「ソビエツト」社会主義共和国連邦を除きたるものに依り茲には重要ならざる点に付き若干の留保を附して調印及び批准せられたるものなり 三、第一条 「国家間の関係に於て兵力に訴ふることを成るべく予防せむが為め締約国は国際紛争の平和的処理を確保するに付其全力を竭さむことを約定す」 四、 第二条 「締約国は重大なる意見の衝突又は紛争を生したる場合に於て兵力に訴ふるに先ち事情の許す限其交親国中の一国又は数国の周旋又は居中調停に依頼することを約定す」 敵封行為の開始に関する海牙条約第三号 千九百七年(明治四十年)十月十八日海牙に於て調印 本条約は日本並に本起訴状に依り提訴せる各国に依り調印及び批准せられたるものなり 五、第一条 「締約国は理由を附したる開戦宣言の形式又は条件附開戦宣言を含む最後通牒の形式を有する明瞭且事前の通告なくして其相互間に戦争を開始すへからさることを承認す」 亜米利加合衆国及び日本国間に於て通牒の交換に依り締結されたる東亜に於ける双方の政策を宣言せる協定 千九百八年(明治四十一年)十一月三十日調印 六、一二 両国政府の政策は何等侵略的傾向に捉はるることなく前記方面に於ける現状維持及清国に於ける商工業の機会均等主義の擁護を目的とす 七、 三 従て両国政府は相互に前記方面に於て他の一方の有する所領を尊重するの強固なる決意を有す 八、 四 両国...