日本銀行定款(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり) 日本銀行定款 第一章 日本銀行組織の事 第一条 日本銀行は有限責任とし本行の負債弁償の為め株主の負担すへき義務は株金に止るものとす 第二条 日本銀行は本店を東京に置き各府県の首邑其他要用なる地方に支店出張所を設置し又は他の銀行と「コルレスポンダンス」を締約するを得へし但支店出張所を設置し又は他の銀行と「コルレスポンダンス」を締約するときは其事由を大蔵卿に具状して其允許を受くへし又大蔵省に於て支店出張所を要用なりとするときは銀行に命して之を設置せしむることあるへし 第三条 支店及ひ出張所を設置し又は他の銀行と「コルレスポンダンス」を締約するの規則は銀行の重役に於て決議し大蔵卿の認可を受くへし 第四条 日本銀行の営業年限は条例第三条に拠り明治年月日より満三十ヶ年とす但株主総会に於て多数の同意を以て営業を継続せんとするときは其延期を出願し更に政府の免許を受く可し 第五条 日本銀行の実際報告に於て資本金半額以上を損失せし旨を証明するときは鎖店する者とす 前項の場合を除くの外期限内に鎖店せんとするときは株主総会の出席員四分の三以上にして総株半教以上を所有する者の決議を経て政府の允許を得へし 第六条 日本銀行は期内と満期とを問はす前条の場合に在て鎖居するときは株主総会に於て鎖店処分人を選定し其権限職制を定めて政府の認可を受くへし 第二章 資本金及ひ積立金の事 第七条 日本銀行の資本金は一千万円と定め之を五万株に分ち一株二百円とす 第八条 日本銀行の資本全半額迄は政府に於て引受け之か株主たるを得へし 第九条 資本金総額五分の一即ち二百万円(一株に付四十円の割)は必す開業五日前迄に入金すへし 第十条 営業上に於て損失を生し資本現入金額の内幾分を減少したるときは其事由を審明し資本入全残額より其欠額に充るまての全額を追募すへし 第十一条 事業の伸張に由り資本入金の増加を要する時は之を資本入金残額より追募すへし 第十二条 前第十条第十一条に拠り資本金を追募する時は重役集会に於て其日限を定め新聞紙を以て広告すへし若し株主此日限に入金せさる時は過怠全として追募金十分の一を増納せしむへし若し又二ヶ月を経て猶入金せさるときは其株券を売払ひ其代金より追募...
愛国社再興趣意書(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり) 愛國社再興趣意書 人類相■■国を建つるは各其身を愛する所以にして其権利を保全し其幸福を享有せんか為め也蓋し人との愛身の情あるは本と天性の然らしむる所にして能く其身を護る所以也然りと雖とも人の能く真に権利を鞏固にし幸福を維持して安全なることを得る所以は国家あるが為め也夫れ国家の安危は実に一人の安危に関す故に一国安けれは一人亦た安きことを得るも一国危ければ一人以て安きこと能はす嗚呼愛身愛国は豈に二致あらんや人真に其身を愛するを知る亦た当に其国を愛するを知るへし然らは則民として愛国の心あるは是已むへからさる所にして能く其国を護る所以也若し夫人との其身を愛することを知らざれば自ら其身を害し民として其国を愛することを知らざれは自ら其国に災し竟に彼の権利幸福をも棄擲するに至らんとす豈に悲しむへきに非ずや是を以て我輩会て愛国社を創立し広く各県同志の人を会して国家公其の益を図りき唯た他に一個の事故を生し半途にして停止せり豈に初めより其本意を変するに在らんや故に今之を再興し本社を大坂に設け広く同志を結合し以て愛国の旨義を拡充せんと欲す冀くは有志の諸君幸に合和協同せられんことを故に今猶ほ再興の趣意を詳記して左に示す 夫人の世に在るや互に相交際し相親愛せずんば以て畢生の康福を全ふする能はさるなり夫れ親子兄弟和楽して而して一家の康福を全ふすることを得る所以のものは其互に交際し以て相親愛することあれはなり老幼男女相救ひ以て一郷の康福を全ふすることを得る所以のものは其互に交際し以て相親愛することあれはなり故に国民たる者緩急相助け以て一国の康福を全ふせんと欲せは又宜く互に交際し以て相親愛せざるへからず蓋し交際親愛は人の情性にして家族郷党の間に行はるヽものなれば又邦国の間に行はれざるを得ず畢竟邦国は此情性に基て成立するものなれは国民相互に交親し各々其方向を一にし以て全国一致の体裁を成さヽるへからず若し然らずんは之を真正の邦国と称すへからざるなり 今夫れ我邦古来の一大改革に際し封建を廃して郡県と為し大に旧規古制を廃棄すと雖之に代ふるの規制未た完備せす封建の世に当てや諸侯各々藩屏を搆へ交親の其間に行はるヽ最も厚く人各々方向の帰着する所を知り一小邦国の体裁を成せしと雖とも廃藩置県となるに及んて藩屏の結合解散し人々其方向を失ひ民心...