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持株会社整理委員会令 1946年04月20日

 持株会社整理委員会令(ひらがな化、一部新字体化)


勅令第二百三十三號

   持株会社整理委員会令

第一条 持株会社整理委員会(以下整理委員会と称す)は業の所有及経済の民主化を図る為本令の定むる所に依り指定せらるる会社(以下持株会社と称す)の所有する証券(有価証券其の他財産権を証する証書を謂ふ以下同じ)其の他の財産を譲受け之を管理及処分し以て持株会社の整理を促進することを目的とす 

 整理委員会は、法人とす

第二条 整理委員会は主たる事務所を東京都に置く

第三条 整理委員会は定款を以て左の事項を規定すべし

一 目的

二 名称

三 事務所の所在地

四 委員に関する事項

五 委員長、常務委員及監査委員に関する事項

六 業務及其の執行に関する事項

七 会計に関する事項

八 公告の方法

第四条 整理委員会は命令の定める所に依り登記をなすことを要す

 前項の規定により登記すべき事項は登記の後に非ざれば之を以て第三者に対抗することを得ず

第五条 整理委員会に委員若干人を置く以て之を組織す

 委員は学識経験ある者の中より内閣総理大臣之を命ず

 委員の任期は一年六月とす但し、委員長、常務委員又は監査委員たる委員に付ては第六条第三項に規定する各期間の満了するに至る迄各其の任期を伸長す

 整理委員会の成立後に於て委員の任期満了、死亡其の他の自由に因り新に委員を命ずる場合に於ては内閣総理大臣は持株会社整理監査委員会(以下監査委員会と称す)の承認を経ることを要す

 監査委員会に関する規程は別に之を定む

第六条 整理委員会に委員長、常務委員及監査委員を置く

 委員長、常務委員及監査委員は委員の中より内閣総理大臣之を命ず

 委員長の任期は三年、常務委員の任期は一年六月、監査委員の任期は二年とす

 整理委員会の成立後に於て委員長、常務委員又は監査委員の任期満了、死亡其の他の事由に因り新に委員長、常務委員又は監査委員を命ずる場合に於ては内閣総理大臣は監査委員会の承認を経ることを要す

 委員長は整理委員会を代表し其の業務を総理す

 常務委員は定款の定むる所に依り整理委員会を代表し其の業務を執行す

 監査委員は整理委員会の業務の執行を監査す 

第七条 委員長は定款の定むる所に依り従たる事務所の業務に関し一切の裁判上又は裁判外の好意を為す権限を有する代理人を選任することを得

第八条 整理委員会職員は之を法令により公務に従事する職員と看做す

第九条 整理委員会は左の業務を行ふ

一 持株会社其の所有する証券其の他の財産にして整理委員会の必要と認むるものを譲受くること

二 持株会社より譲受けたる証券其の他の財産(以下譲受財産と称す)を管理及処分すること

三 持株会社の解散に至る迄の常務の執行及清算の遂行を指導監督すること

四 前各号の業務に附帯する業務を行ふこと

整理委員会前項の業務を行ふに付ては持株会社整理の目的に反せざる限度に於て小株主の利益保護に留意するを要するものとす

整理委員会の業務に関する重要事項は定款の定むる所に依り委員の会議に於て之を決す

第十条 整理委員会は持株会社の整理を促進する為必要ありと認むるときは持株会社に対し其の所有する証券其の他の財産を整理委員会に譲渡すべきことを支持することを得 

(第十一条〜第十九条 財産処分、国債の交付、帳簿の閲覧等に関する規定で省略) 

第二十条 整理委員会の事業年度は四月より翌年三月迄とす

第二十一条 整理委員会は毎事業年度の整理委員会経費終始計算書並に譲受財産に関する財産目録及収支計算書を作成して毎事業年度経過後二月以内に之を内閣総理大臣及監査委員会に提出すべし

第二十二条 内閣総理大臣は整理委員会検査人(以下検査人と称す)をして何時にても整理委員会の業務及財産の情況を検査せしむることを得

 検査人は学識経験ある者の中より内閣総理大臣之を命ず

 検査人の任期は二年とす但し特別の事由ある場合に於ては任期中之を解任することを妨げず

第二十三条 検査人は整理委員会の業務及財産の状況を検査したるときは内閣総理大臣及委員長に検査報告書を提出すべし

 検査人は何時にても整理委員会に命じ業務及財産の状況の報告せしむることを得

第二十四条 整理委員会の委員長は利害関係人の閲覧に供する為前条第一項の規定に依る検査報告書を整理委員会の主たる事務所に備置くことを要す

第二十五条 内閣総理大臣は委員、委員長、常務委員又は監査委員の行為が法令又は定款に違反したるとき、公益を害したるとき其の他整理委員会の業務の運営上不適当なりと認むるときは監査委員会の承認を経て委員、委員長、常務委員又は監査委員を免することを得

第二十六条 整理委員会は目的の達成に因りて解散す

 整理委員会の解散の場合に於ける必要なる事項は命令を以て之を定む

第二十七条 民法第四十四条、第五十条及第五十七条並に非訟事件手続法第三十五条第一項の規定は整理委員会に之を準用す

第二十八条 整理委員会には所得税、法人税、営業税及有価証券移転税を課せず

第二十九条 整理委員会の譲受財産に付生ずる所得に関しては持株会社が当該財産を有するものと看做し所得税及配当利子特別税を賦課す

 持株会社は解散したる後と雖も整理委員会に於て譲受財産の処分を結了するに至る迄は所得税法、法人税法、営業税法及臨時利得税法の適用に関しては解散せざるものと看做す

 前項の期間中に於て為したる残余財産の分配は所得税法、法人税法、営業税法の適用に関しては命令を以て定むる場合を除くの外之を法人の利益の配当と看做す

第三十条 本令に規定するものの外持株会社の清算に関し第一条第一項に掲ぐる目的を実現する為必要なる事項は命令を以て之を定む

第三十一条~第三十八条 (罰則規定、省略)

 附則

第三十九条 本令は公布の日から之を施行す 

第四十条 内閣総理大臣は設立委員を命じ整理委員会の設立に関する事務を処理せしむ

第四十一条 設立委員は定款を作成し内閣総理大臣の認可を受くべし

第四十二条 前条の認可ありたるときは設立委員は遅滞なく其の事務を整理委員会委員長に引渡すべし

 委員長前項の事務の引渡を受けたるときは主たる事務所の所在地に於て設立の登記を為すべし

 整理委員会は前項の登記を為すに因りて成立す

第四十三条 第一条第一項の規定に依る指定は整理委員会の成立後一年六月以内に整理委員会の意見に基き内閣総理大臣之を為すものとす

第四十四条 登録税法中左の通改正す

 第十九条第七号中「又は塩業組合中央会」を「、塩業組合中央会又は持株会社整理委員会」に、「又は塩専売法」を「、塩専売法又は持株会社整理委員会令」に改む

(国立公文書館:https://www.digital.archives.go.jp/das/image/F0000000000000044125)

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