今後採るべき戦争指導の大綱(原文:ひらがな、一部新字体化)
今後採ルヘキ戰争指導ノ大綱
昭和十七年三月七日
連絡会議決定
一、英を屈伏し米の戦意を喪失せしむる為引続き既得の戦果を拡充して長期不敗の政戦態勢を整へつつ機を見て積極的に方策を講す
二、占領地域及主要交通線を確保して国防重要資源の開発利用を促進し自給自足の態勢の確立及国家戦力の増強に努む
三、一層積極的なる戦争指導の具体的方途は我か国力、作戦の推移、独「ソ」戦況、米「ソ」関係、重慶の動向等諸情勢を勘案して之を定む
四、対「ソ」方策は昭和十六年十一月十五日決定「対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」及昭和十七年一月十日決定「情勢の進展に伴ふ当面の施策に関する件」に拠る
但し現情勢に於ては独「ソ」間の和平斡旋は之を行はす
五、対重慶方策は昭和十六年十二月二十四日決定「情勢の推移に伴ふ対重慶工作に関する件」に拠る
六、独伊との協力は昭和十六年十一月十五日決定「対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案」の要領に拠る
(国立公文書館:今後採ルベキ戦争指導ノ大綱(昭一七、三、七連絡会議決定))
コメント
コメントを投稿