極東国際軍事裁判起訴状
極東国際軍事裁判所
第一号
亜米利通合衆国、中華民国、大不列顛北愛蘭連合王国、「ソビエツト」社会主義共和国連邦、 濠州連邦、加奈陀、仏蘭西共和国、和蘭王国、新西蘭、印度及び比律賓国
対
被告ー荒木貞夫、土肥原賢二、橋本欣五郎、畑俊六、平沼騏一郎、廣田弘毅、星野直樹、板垣征四郎、賀屋興宣、木戸幸一、木村兵太郎、小磯国昭、松井石根、松岡洋右、南次郎、武藤章、永野修身、岡敬純、大川周明、大島浩、佐藤賢了、重光葵、嶋田繁太郎、白鳥敏夫、鈴木貞一、東郷茂徳、東條英機、梅津美治郞
起訴状
以下本起訴状の言及せる期間に於て日本の対内対外政策は犯罪的軍闘に依り支配せられ且指導せられたり斯る政策は重大なる世界的紛争及び侵略戦争の原因たると共に平和愛好諸国民の利益並に日本国民自身の利益の大なる毀損の原因をなせり
日本国民の精神は亜細亜否全世界の他の諸民族に対する日本の民族的優越性を主張する有害なる思慮に依り組織的に蠧毒せられたり日本に存したる議会制度は広汎なる侵略の道具として使用せられ且当時独逸に於て「ヒツトラー」及び「ナチ」党に依り伊太利に於て「フアシスト」党に依り確立せられたると同様の組織が導入せられたり日本の経済的及び財政的資源は大部分戦争目的に動員せられ、為めに日本国民の福祉は阻害せらるヽに至れり
被告間に於ける共同謀議は他の侵略国即ち「ナチ」独逸並に「フアシスト」伊太利の統治者の参加を得て約定せられたり本共同諜議の主たる目的は侵略国家に依る世界の他の部分の支配と搾取との獲得及び本目的の為め本裁判所条例中に定義せられたるが如き平和に対する罪、戦争犯罪並に人道に対する罪を犯し又は犯すことを奨励するにありたり斯くて自由の基本原則と人格に対する尊敬を脅威し毀損したり
該企図の促進並に達成に対し此等被告は其の権力公職及び個人的声望及び勢力を利用して亜米利加合衆国、中華民国、大不列顧北愛蘭連合王国、「ソビエツト」社会主義共和国連邦、濠州連邦、加奈陀、仏蘭西共和国、和蘭王国、新西蘭、印度、比律賓国並に他の平和的諸国家に対し国際法並に神聖なる条約上の誓約、義務並に保証に違背して侵略戦争の計画、準備、開始乃至遂行を意図し且之を実行せり該計画は俘虜、一般収容並に海上に在る者を殺害毀傷並に虐待し此等に対し適当なる食糧収容所、衣服、医療手当又は其の他の適当なる処置を与ヘず此等を非人道的条件下の強制労役に服せしめ、且恥辱を与ヘ以て広く承認せられたる戦争法規慣例の侵犯を企図し且之を実行せり又日本の利益の為めに被征服国民の人的並に経済的資源を搾取し公私の財產を掠奪し都市村落に対し軍事上の必要以上濫りに破壊を加ヘ蹂躙せられたる諸国の無力の一般民衆に対し大量虐殺、凌辱、掠奪、劫掠、拷問其の他の野蛮的なる殘虐行為を加ヘ日本国政府の官吏竝に機関に対する陸海軍の威令及び制圧を強め彼の翼賛会なるものを創設し国家主義的膨脹政策を教ヘ戦争宣伝物を頒布し新聞及び「ラヂオ」に厳格なる統制を加ヘ以て日本国民の輿論を精神的に侵略戦争に備ヘしめ被征服諸国に「傀儡」政権を樹立し武力に依る日本の膨脹計画を推進する為め独逸及び伊太利と軍事同盟を締結せり
故に上記諸国家は千九百四十五年(昭和二十年)七月二十日の「ポツダム」宣言、千九百四十五年(昭和二十年)九月二日の降伏文書及び本裁判所条例に従ひ、重大なる戦争犯罪人に対する被疑事実の調査並に之が訴追に付き各自の政府を代表すベく正当に任命せられたる下記署名の代表者に依りて上記の凡ての者を以下列挙の諸点に付き本裁判所条例中に凡て定義せるが如き平和に対する罪、戦争犯罪、人道に対する罪並に以上の罪の共通計画又は共同謀議の罪ありとして茲に摘発し此の故に本訴訟に於ける被告とし且其の氏名が夫々記載せられたる後述の訴因に拠り起訴せられたるものとして指名す
第一類 平和に対する罪
下記諸訴因に付きては平和に対する罪を問ふ
該罪は玆に記載せられたる者及び其の夫々が極東国際軍事裁判所条例第五条特に第五条(イ)及び(ロ)並に国際法又は其の孰れかの一により個々に責任ありと主張せられ居る行為なり
訴因 第一
全被告は他の諸多の人々と共に千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組職者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして前述の計画実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は日本が東亜細亜並に太平洋及び印度洋並に右地域内及び之に隣接せる凡ての国家及び島嶼に於ける軍事的、政治的及び経済的支配を獲得するに在り而して其の目的の為め独力、又は同様の目的を有する若くは右計画乃至共同謀議に誘致又は強制的に加入せしめ得る他の諸国と共同して苟も其の目的に反対する国又は国々に対し宣戦を布告せる又は布告せざる一回又は数回の侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背する一回又は数回の戦争を行ふに在り
附属書Aの細目、附属書Bの条約条項及び附属書Cの保証の各全部は本訴因に関係あり
訴因 第二
全被告は他の諸多の人々と共に千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして前述の計画実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は直接に又は日本の支配下に別個の一国家を建設することに依り日本が中華民国の一部たる遼寧、吉林、黒龍江、及び熱河の各省に於ける軍事的、 政治的及び経済的支配を獲得するにあり、而して其の目的の為め中華民国に対し宣戦を布告せる又は布告せざる一回又は数回の侵略戦争及び国際法、条約、協定及び保証に違反する一回又は数回の戦争を行ふにあり
附属書Aの細目全部、 附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第六、第八乃至第十四、第二十二乃至第三十及び第三十二乃至第三十五並に附属書Cの下記保証即ち第一乃至第八は本訴因に関係あり
訴因 第三
全被告は他の諸多の人々と共に千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして前述の計画実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は直接に又は日本の支配下に一又は数個の別個の国家を建設することに依り日本が中華民国に於ける軍事的 政治的及び経済的支配を獲得するにあり而して其の目的の為め中華民国に対し宣戦を布告せる又は布告せざる一回又は数回の侵略戦争及び国際法条約協定及び保証に違反する一回又は数回の戦争を行ふにあり
附属書Aの細目全部並に訴因第二に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第四
全被告は他の諸多の人々と共に千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして前述の計画実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は日本が東亜細亜並に太平洋及び印度洋並に右地域内又は之に隣接せる凡ての国家及び島嶼に於ける軍事的、政治的及び経済的支配を獲得するに在り而して其の目的の為め独力、又は同一目的を有し又は右計画乃至共同謀議に誘致又は強制的に加入せしめ得る他の諸国と共同して、亜米利加合衆国、全英連邦(本起訴状に於て使用せる場合此の語は常に大不列顛及び北愛蘭連合王国、濠州連邦、加奈陀、新西蘭南亜弗利加連邦、印度、緬甸、馬來諸邦及び国際連盟に於て個々に代表せられざる大英帝国の他の凡ての部分を含むものとす)、仏蘭西共和国、和蘭王国、中華民国、葡萄牙共和国、泰王国、比律賓国及び「ソビエツト」社会主義共和国連邦又は之等の内其の目的に反対する諸国に対し宣戦を布告せる又は布告せざる一回又は数回の侵略戦争及び国際法、条約、協定及び保証に違反する一回又は数回の戦争を行ふに在り
附属書Aの細目並に附属書Bの条約条項及び附属書Cの保証の各全部は本訴因に関係あり
訴因 第五
全被告は他の諸多の人々と共に千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、敎唆者又は共犯者として参画したるものにして前述の計画実行に付き本人により為されたると他の何人により為されたるとを問はす一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は独逸、伊太利及び日本が自己特有の圈内にー日本は東亜細亜、 太平洋及び印度洋並に右地域内の又は之に隣接せる凡ての国家及び島嶼にー夫々特別支配を有することに依り全世界に亘る軍事的、政治的及び経済的支配を獲得するに在り而して右三国は其の目的の為め苟も其の目的に反対する諸国、特に亜米利加合衆国、全英連邦、仏蘭西共和国、和蘭王国、中華民国、葡萄牙共和国、泰王国、比律賓国及び「ソビエツト」社会主義共和国連邦に対し宣戦を布告せる又は布告せざる一回又は数回の侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背せる一回又は数回の戦争を行ふ為め相互に援助を為すに在り
附属書Aの細目、附属書Bの条約条項及び附属書Cの保証の各全部は本訴因に関係あり
訴因 第六
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て中華民国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背せる戦争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節即ち第一乃至第六並に訴因第二に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第七
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て亜米利加合衆国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背せる戦争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節即ち第三、第四、第五、第六、第七、第九及び第十、並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第十、 第十七乃至第十九、第二十二乃至第三十五及び第三十七並に附属書Cの保証全部は本訴因に関係あり
訴因 第八
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て大不列顛及び北愛蘭連合王国、及び全英連邦中本起訴状に於ける個々の訴因の主体たらざる凡ての部分に対し侵略戦争及び国際法、条約、協定及び保証に違背せる戦争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節即ち第三、 第四、 第五、第六、第七、第九、及び第十並に附属書Bの下記条約条項即ち第一、第二、第五、第十乃至第十九、第二十二乃至第三十、第三十二、乃至第三十五、第三十七及び第三十八並に附属書Cの保証の全部は本訴因に関係あり
訴因 第九
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て濠州連邦に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背せる戦争を計画し準備せり
訴因第八に於けると同一の附属書Aの細目各節並に右訴因に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第十
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て新西蘭に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背せる戦争を計画し準備せり
訴因第八に於けると同一の附属書Aの組目各節並に右訴因に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第十一
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て加奈陀に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違背せる戦争を計画し準備せり
訴因第八に於けると同一の附属書Aの細目各節並に右訴因に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第十二
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て印度に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を計画し準備せり
訴因第八に於けると同一の附属書Aの細目各節並に右訴因に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第十三
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て比律賓国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を計画し準備せり
訴因第七に於けると同一の附属書Aの細目各節並に右訴因に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第十四
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て和蘭王国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる竸争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節即ち第三、第四、第五、第六、第七、第九及び第十並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第五、第十乃至第十八、第二十、第二十二乃至第三十、第三十二乃至第三十五第三十七及び第三十八並に附属書Cの下記保証即ち第十乃至第十五は本訴因に関係あり
訴因 第十五
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て仏蘭西共和国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節、即ち第二、第三、第四、第五、第六、第七、第九及び第十並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第五、第十乃至第十九、第二十二乃至第三十及び第三十二乃至第三十八並に附属書Cの下記保証即ち第十四及び第十五は本訴因に関係あり
訴因 第十六
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て泰王国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節即ち第二、 第三、 第四、第五、第六、第七、第九及び第十並に附属書Bの下記条約条項即ち第三、 第四、 第五、第十及び第三十二乃至第三十八は本訴因に関係あり
訴因 第第七
全被告は千九百二十八年(昭和三年)一月一日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て「ソビエツト」社会主義共和国連邦に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を計画し準備せり
附属書Aの細目中下記節即ち第一乃至第八並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第五、第十乃至第十八、 第三十二乃至第三十五及び第三十九乃至第四十七並に附属書Cの保証第十三は本訴因に関係あり
訴因 第十八
被告荒木、土肥原、橋本、平沼、板垣、小磯、南、大川、重光、東條、梅津は千九百三十一年(昭和六年)九月十八日又は其の頃中華民国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
附属書Aの細目中第一節並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第五、第十一乃至第十四、第二十二、第二十三、第二十五、第三十及び第四十乃至第四十三は本訴因に関係あり
訴因 第十九
被告荒木、土肥原、橋本、畑、平沼、廣田、星野、板垣、賀屋、木戸、松井、武藤、鈴木、東條、梅津は千九百三十七年(昭和十二年)七月七日又は其の頃中華民国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
附属書Aの細目中第二節並に訴因第十八に於けると同一の等約条項並に附属書Cの下記保証即ち第三、第四及び第五は本訴因に関係あり
訴因 第二十
被告土肥原、平沼、廣田、星野、賀屋、木戸、木村、武藤、永野、岡、大島、佐藤、嶋田、鈴木、東郷、東條は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日又は其の頃亜米利加合衆国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
附属書Aの細目中第九節並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第九、第十九、第二十二乃至第三十、第三十三、第三十四及び第三十七並に附属書Cの保証全部は本訴因に関係あり
訴因 第二十一
訴因第二十に於けると同一の被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日又は其の頃比律賓国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
訴因第二十に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第二十二
訴因第二十に於けると同一の被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日又は其の頃全英連邦に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
附属書Aの細目中第九節並に附属書Bの下記条約条項第一乃至第五、第十九、第二十二乃至第三十、第三十三及び第三十七並に附属書Cの保証全部は本訴因に関係あり
訴因 第二十三
被告荒木、土肥原、平沼、廣田、星野、板垣、木戸、松岡、武藤、永野、重光、及び東條は千九百四十年(昭和十五年)九月二十二日又は其の頃仏蘭西共和国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
訴因第十五に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第二十四
訴因第二十に於けると同一の被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日又は其の頃泰王国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
附属書Aの細目中第七節並に附属書Bの下記条約条項即ち第一乃至第五、第三十三、第三十四、第三十六、 第三十七及び第三十八は本訴因に関係あり
訴因 第二十五
被吿荒木、土肥原、畑、平沼、廣田、星野、板垣、木戸、松井、松岡、重光、鈴木及び東郷は千九百三十八年(昭和十三年)七、八月中に於て「ハーサン」湖区域に於て「ソビエツト」社会主義共和国連邦を攻撃することに依り侵略戦争並に国際法条約、協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
訴因第十七に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第二十六
被告荒木、土肥原、畑、平沼、板垣、木戸、小磯、松井、松岡、武藤、鈴木、東郷、東條及び梅津は千九百三十九年(昭和十四年)の夏期中「ハルヒン・ゴール」河区域に於て蒙古人民共和国の領土を攻撃することに依り侵略戦争並に国際法、条約協定及び保証に違反せる戦争を開始せり
訴因第十七に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第二十七
全被告は千九百三十一年(昭和六年)九月十八日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て中華民国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第二に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第二十八
全被告は千九百三十七年(昭和十二年)七月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て中華民国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第二に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第二十九
全被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期に於て亜米利加合衆国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
附属書Aの細目中下記節即ち第四乃至第十並に訴因第二十に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第三十
全被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て比律賓国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第二十九に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第三十一
全被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て全英連邦に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
附属書Aの細目中下記節即ち第四乃至第十並に訴因第二十二に於けると同一の条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第三十二
全被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て和蘭王国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行へり
訴因第十四に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第三十三
被告荒木、土肥原、平沼、廣田、星野、板垣、木戸、松岡、武藤、永野、重光及び東條は千九百四十年(昭和十五年)九月二十二日及び其の後仏蘭西共和国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第十五に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第三十四
全被告は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て泰王国に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第二十四に於けると同一の細目及条約条項は本訴因に関係あり
訴因 第三十五
訴因第二十五に於けると同一の被告は千九百三十八年(昭和十三年)の夏期中「ソビエツト」社会主義共和国連邦に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第十七に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
訴因 第三十六
訴因第二十六に於けると同一の被告は千九百三十九年(昭和十四年)の夏期中蒙古人民共和国及び「ソビエツト」社会主義共和国連邦に対し侵略戦争並に国際法、条約、協定及び保証に違反せる戦争を行ヘり
訴因第十七に於けると同一の細目、条約条項及び保証は本訴因に関係あり
第二類 殺人
下記諸訴因に就きては殺人罪及び殺人の共同謀議の罪に問ふ該罪は茲に記載せられたる者及び其の各自が個々に責任ありと主張せられ居る行為なると共に既述の条例第五条の全項、国際法並に日本を含む犯罪の行はれたる国々の国内法又は其等の一又は二以上に違背したる平和に対する罪、条約上の戦争犯罪及び人道に対する罪なり
訴因 第三十七
被告土肥原、平沼、廣田、賀屋、星野、賀屋、木戸、木村、武藤、永野、岡、大島、佐藤、嶋田、鈴木、東郷及び東條は他の諸多の人々と共に千九百四十年(昭和十五年)六月一日より千九百四十一年(昭和十六年)十二月八日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして斯かる計画の実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は亜米利加合衆国、比律賓国、全英連邦、和蘭王国及び泰王国に対し不法なる敵対行為を開始し且日本が敍上諸国家と平和状態にある時に於て不法にも是等諸国家又は其の或るものヽ領土、艦船並に航空機の攻撃を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因り下記の人々を不法に殺害し殺戮せんとするに在りたり
殺害或は殺戮の目的とせられたる者は凡て敍上諸国家の軍隊及び一般人中斯かる攻撃の際其の地点に居合せたらん者なり
該敵対行為並に攻擊は附属書Bの条約条項第五に違背せるが故に不法なり従つて被告並に該日本軍は適法なる交戦者としての権利を獲得し得ざりしものなり
是等被告並に其の各自は右条約条項に違背して斯かる敵対行為を開始せんと意図し又は該条約条項に違反するや否やの如きは之を介意せざりしものなり
訴因 第三十八
被告土肥原、平沼、廣田、星野、賀屋、木戸、木村、松岡、武藤、永野、岡、大島、佐藤、嶋田、鈴木、東郷及び東條は他の諸多の人々と共に千九百四十年(昭和十五年)六月一日より千九百四十一年(昭和十六年)十二月八日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして斯かる計画の実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は亜米利加合衆国、比律賓国、全英連邦、和蘭王国及び泰王国に対し不法なる敵対行為を開始し且不法にも是等諸国家又は其の或るものヽ領土、 艦船並に航空機の攻擊を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因り下記の人々を不法に殺害し殺戮せんとするに在りたり
殺害或は殺戮の目的とせられたる者は凡て敍上諸国家の軍隊及び一般人中斯かる攻撃の際其の地点に合はせたらん者なり
該敵対行為並に攻撃は附属書Bの条約条項第六、第七、第十九、第三十三、第三十四及び第三十六に違背せるが故に不法なり従つて被告並に該日本軍は適法なる交戦者としての権利を獲得し得ざりしものなり
是等被告並に其の各自は右条約条項に違背して斯かる敵対行為を開始せんと意図し又は該条約条項の全部又は一部に違反するや否やの如きは之を介意せざりしものなり
訴因 第三十九
訴因第三十八に於けると同一の被告は本件訴因第三十七及び第三十八に於て主張したる情况の下に千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日○七五五時頃(真珠湾時間)布哇準州真珠湾に於て日本が当時平和状態に在りし亜米利加合衆国の領土、艦船及び航空機に対する攻撃を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因りて不法に「キツド」海軍少将の外目下其の氏名及び員数不詳なる亜米利加合衆国陸海軍将兵約四千名及び一般人を殺害し殺戮したり
訴因 第四十
訴因第三十八に於けると同一の被告は本件訴因第三十七及び第三十八に於て主張したる情況の下に千九百四十一年(昭和十六年)十二月八日○○二五時頃(新嘉坡時間)「ケランタン」州「コタバル」に於て日本が当時平和状態に在りし全英連邦の領土及び航空機に対する攻撃を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因りて不法に目下其の氏名及び員数不詳なる全英連邦軍将兵を殺害し殺戮したり
訴因 第四十一
訴因第三十八に於けると同一の被告は本件訴因第三十七及び第三十八に於て主張したる情況の下に千九百四十一年(昭和十六年)十二月八日〇八〇○時頃(香港時間)香港に於て日本が当時平和状態に在りし全英連邦の領土、艦船及び航空機に対する攻擊を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因りて不法に目下其の氏名及び員数不詳なる全英連邦軍将兵を殺害し殺戮したり
訴因 第四十二
訴因第三十八に於けると同一の被告は本件訴因第三十七及び第三十八に於て主張したる情况の下に千九百四十一年(昭和十六年)十二月八日○三〇〇時頃(上海時間) 上海に於て日本が当時平和状態に在りし全英連邦の軍艦「ベトレル」号に対する攻撃を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因りて不法に目下其の氏名不詳なる全英連邦海軍軍人三名を殺害し殺戮したり
訴因 第四十三
訴因第三十八に於けると同一の被告は本件訴因第三十七及び第三十八に於て主張したる情况の下に千九百四十一年(昭和十六年)十二月八日一〇〇○時頃(馬尼刺時間)「ダバオ」に於て日本が当時平和状態に在りし比律賓国の領土に対する攻撃を日本軍に命じ為さしめ且許すことに因りて不法に目下其の氏名及び員数不詳なる亜米利加合衆国軍将兵並に比律賓国軍将兵及び一般人を殺害し殺戮したり
訴因 第四十四
全被告は他の諸多の人々と共に千九百三十一年(昭和六年)九月十八日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案及び実行に指導者、組織者、教唆者又は共犯者として参画したるものにして斯かる計画の実行に付き本人自身により為されたると他の何人により為されたるとを問はず一切の行為に対し責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は上記期間中日本が行ひ又は行はんとしたる不法なる数回の戦争に勝利を容赦なく獲得せんとし日本の占領したる領土内に於て、陸上又は海上に於て、俘虜、日本に降伏することあるベき敵対せし諸国の将兵及び日本の権力下に置かるることあるベき一般人の、又日本軍に擊破せられたる艦船の乘組員の大虐殺を行はしめ且之を許可するに在りたり
訴因 第四十五
被告荒木、橋本、畑、平沼、廣田、板垣、賀屋、木戸、松井、武藤、鈴木及び梅津は千九百三十七年(昭和十二年)十二月十二日及び其の後引続き本件訴因第二記載の条約条項に違背して南京市を攻撃し且国際法に反して該住民を鏖殺することを日本軍に不法に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる数万の中華民国の一般人及び武装を解除せられたる軍隊を殺害し殺戮せり
訴因 第四十六
訴因第四十五に於けると同一の被告は千九百三十八年(昭和十三年)十月二十一日及び其の後引続き本件訴因第二記載の条約条項に違背して広東市を攻撃し且国際法に反して該住民を鏖殺することを日本軍に不法に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる多数の中華民国の一般人及び武裝を解除せられたる兵員を殺害し殺戮せり
訴因 第四十七
訴因第四十五に於けると同一の被告は千九百三十八年(昭和十三年)十月二十七日の前後に亘り本件訴因第二記載の条約条項に違背して漢口市を攻撃し且国際法に反して該住民を鏖殺することを日本軍に不法に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる多数の中華民国の一般人及び武裝を解除せられたる兵員を殺害し殺戮せり
訴因 第四十八
被告畑、木戸、小磯、佐藤、重光、東條及び梅津は千九百四十四年(昭和十九年)六月十八日前後に亘り本件訴因第二記載の条約条項に違背して長沙市を攻撃し且国際法に反して該住民を鏖殺することを日本軍に不法に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる数千の中華民国の一般人及び武裝を解除せられたる兵員を殺害し殺戮せり
訴因 第四十九
表因第四十八に於けると同一の被告は千九百四十四年(昭和十九年)八月八日の前後に亘り本件訴因第二記載の条約条項に違背して湖南省衡陽市を攻擊し且国際法に反して該住民を鏖殺することを日本軍に不法に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる多数の中華民国一般人及び武裝を解除せられたる兵員を殺害し殺戮せり
訴因 第五十
訴因第四十八に於けると同一の被告は千九百四十四年(昭和十九年)十一月十日前後に亘り本件訴因第二記載の条約条項に違背して広西省の桂林、柳州両都市を攻擊し且国際法に反して該住民を鏖殺することを日本軍に不法に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる多数の中華民国の一般人及び武裝を解除せられたる兵員を殺害し殺戮せり
訴因 第五十一
被告荒木、土肥原、畑、平沼、板垣、木戸、小磯、松井、松岡、武藤、鈴木、東郷、東條及び梅津は千九百三十九年(昭和十四年)夏「ハルピン・ゴール」河地域に於て当時日本と平和状態に在りたる蒙古及び「ソビエツト」社会主義共和国連邦の領土を攻撃することを日本軍に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる蒙古及び 「ソビエツト」社会主義共和国連邦の軍隊の若干名を殺害し殺戮せり
訴因 第五十二
被告荒木、土肥原、畑、平沼、廣田、星野、板垣、木戸、松岡、松井、重光、鈴木及び東條は当時日本と平和状態に在りたる「ソビエツト」社会主義共和国連邦の領土を攻擊することを日本軍に命じ為さしめ且許すことに因り不法に目下其の氏名及び員数不詳なる「ソビエツト」社会主義共和国連邦軍隊の若干名を殺害し殺戮せり
第三類 通例の戦争犯罪及び人道に対する罪
下記訴因に付きては通例の戦争犯罪及び人道に対する罪を問ふ該罪は玆に記載せられたる者及び其の夫々が極東国際軍事裁判所条例第五条特に第五条(ロ)及び(ハ)並に国際法又は其の孰れかの一に依り個々に責任有りと主張せられ居る行為なり
訴因 第五十三
■■■■被告土肥原、畑、星野、板垣、賀屋、木戸、木村、小磯、武藤、永野、岡、大島、佐藤、重光、嶋田、鈴木、東郷、東條及び梅津は他の諸多の人々と共に千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て共通の計画又は共同謀議の立案又は実行に指導者、組織者、敎唆者又は共犯者として参画したるものにして斯かる計画の実行に付き本人自身に依り為されたると他の何人に依り為されたるとを問はず一切の行為に対して責任を有す
斯かる計画又は共同謀議の目的は当時日本が従事せる諸作戦地の各々に於ける日本陸海軍の最高司令官並に日本陸軍省職員及び日本領土又は其の占領地の俘虜及び一般収容者の収容所及び労務班の管理当事者及び日本の憲兵並に警察と其の夫々の部下に亜米利加合衆国、全英連邦、仏蘭西共和国、和蘭王国、比律賓国、中華民国、葡萄牙共和国及び「ソビエツト」社会主義共和国連邦の軍隊に対し又当時日本の権力下に在りし此等諸国の数千の俘虜及び一般人に対し附属書Dに於て述ベられたる条約、保証及び慣行中に含まれ且右に依り証明せられたる戦争の法規慣例の頻繁にして且常習的なる違反行為を行ふことを命令し授権し且つ許可するに在りたり而かも亦日本国政府に於て上記条約及び保証竝に戦争の法規慣例の遵守を確保し且其の違反を防止する為め之に準拠して適当なる手段を執ることを止むベしとなすに在りたり
中華民国の場合に於ては該計画又は共同謀議は千九百三十一年(昭和六年)九月十八日に始まり上記指名の者の外下記被告も亦之に参画せり
荒木、橋本、平沼、廣田、松井、松岡、南、
訴因 第五十四
被告土肥原、畑、星野、板垣、賀屋、木戸、木村、小磯、武藤、永野、岡、大島、佐藤、重光、嶋田、鈴木、東郷、東條、及び梅津は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て訴因第五十三に於て述ベたる者と同一の人々に同訴因中に於て述ベたる違反行為を行ふことを命令し授権し且許可し以て戦争法規に違反せり
中華民国の場合に於ては該命令、授権及び許可は千九百三十一年(昭和六年)九月十八日より始まる期間に発せられたるものにして上記指名の者の外下記の被告も亦之に責任を有す
荒木、橋本、平沼、廣田、松井、松岡、南、
訴因 第五十五
被告土肥原、畑、星野、板垣、賀屋、木戸、木村、小磯、武藤、永野、岡、大島、佐藤、重光、嶋田、鈴木、東郷、東條、及梅津は千九百四十一年(昭和十六年)十二月七日より千九百四十五年(昭和二十年)九月二日に至る迄の期間に於て夫々の官職により亜米利加合衆国、全英連邦、仏蘭西共和国、和蘭王国、比律賓国、中華民国、葡萄牙共和国及び「ソビエツト」社会主義共和国連邦の軍隊並に当時日本の権力下に在りし此等諸国の数万の俘虜及び一般人に関し上記条約及び保証並に戦争の法規慣例の遵守を確保する責任を有するところ故意に又不注意に其の遵守を確保し其の違背を防止する適当なる手段を執る可き法律上の義務を無視し以て戦争法規に違反せり
中華民国の場合に於ては該違反行為は千九百三十一年(昭和六年)九月十八日に始まり上記指名の者の外下記被告も之に責任を有す
荒木、橋本、平沼、廣田、松井、松岡、南
以上の理由に依り裁判所に対し本起訴状を提出し茲に前記指名の被告人等に対する起訴事実を裁判所に提出するものなり
亜米利加合衆国代表主席検察官
ジヨゼフ・ビー・キーナン
中華民国代表副検察官
向哲濬
大不列順北愛蘭連合王国代表副検察官
エイ・エス・コミンズ・カー
「ソビエツト」社会主義共和国連邦代表副検察官
エス・エイ・ゴルンスキー
濠州連邦代表副検察官
エイ・ジエイ・マンスフイルド
加奈陀代表副検察官
エイチ・ジイー・ノーラン
仏蘭西共和国代表副検察官
ロベル・オネト
和蘭王国代表訓検察官
ダブリユー・ジイー・エフ・ボルゲルホフ・マルデル
新西蘭代表副検察官
アール・エイチ・クイリアム
印度代表副検察官
ゴビンダ・メノン
代理 エイ・エス・コミンズ・カー
比律賓国代表国検察官
ベドロ・ロペス
(Source:国立公文書館 A08071274100)
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