工場払下げ概則(ひらがな化、一部新字体化、不明文字あり)
十三年十一月五日
内務省 工部省
大蔵省 開拓使へ達
工業勧誘の為を政府に於て設置したる諸工場は其組織整備して当初目笑の事業漸く挙かるに従ひ官庁の所有を解きて之を人民の営業に帰すへきものに付別紙概則に準拠し其省使所管諸工場漸次払下けの處分に及ふへし此旨相達候事
工塲拂下ケ概則
第一条
左の条件に適応し且之を承認する者は詮議の上工場の一ヶ所若くは数ヶ所を払下くることを得へし
一 数人合資の会社若くは一人にて必要の資本金を出すの力ある事
二 各工場営業資本金は必す払下けの際一時に上納し且奐業費は該工場の種類営業の難易等を斟酌し年賦上納の事
三 奐業費完納に至る迄は該工場の建物諸機械は政府へ対して抵当と為す事
四 奐業費完納に至る迄は該工場の会計は政府より特に命すへき監督員の監督を受け其承認を受くるにあらされは該工場の資産に関する負債を起し若くは権利を放棄すること能はさる事
第二条
一ヶ所若くは数ヶ所の工場を払下んとする時は■令既に一会社若くは一個人の請願人ありも此概則の㫖趣に遵ひ払下け約条の要領を挙示して広く公告し予定の期限に至り他の請願人の有無を明かにし若し他の請願人あるいは共に払下け約条按を取纏の所管の省使長官の意見を具して太政官に稟議すへし
第三条
前条に依り工場払下けの稟議あるときは太政官に於ては臨時委員を命して之を審議せしめたる上可否の裁决を下すへし
第四条
工場の製造品に依りては毎歳各宮庁所要の量数を概計し若干の物品購求の予約を為すことを得へし
会計部議案
正貨の収支を均する事及ひ各庁経費減少の御達有之候に付ては過般上申及置候官工場払下けの儀に付別紙の通内務工部大蔵の三省及ひ開拓使へ御達相成可然哉仰高裁候也十三年九月
(Source:国立公文書館 工場払下ケ概則 A24101730300)
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